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「ライモンダ」牧阿佐美版(3)
投稿者:
清水
投稿日:2004年12月31日(金)21時39分3秒
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2幕で最も問題になるのはライモンダのアブデラクマンへの態度とバッカナールの振り付けです。
各キャストを通して見ると牧版でのライモンダは中世貴婦人の貞淑の鑑として設定されていると思われるのですが、それならば彼女は嫌悪感からアブデラクマンを拒絶するのではなく高潔な心情から毅然として拒絶するべきでしょう。
ザハロワのような嫌悪感むき出しの拒絶はほとんど媚態に近いようにすら感じられて違和感がありました。
他ライモンダはもっとたおやかでしたが、やはりこれは演技指導に問題があると思います。
バッカナールの振り付けは残念ながら全く洗練されていず、魅力と盛り上がりに欠けています。
ここは2幕で登場した音楽テーマが一堂に会して互いにぶつかり合い沸騰し、まさに曲名通りバッカナール(饗宴)となるべき場面なのですが。
3幕の問題点は1、2幕との連続性がゼロであることです。
一体あれほど親密だった友人たちはどこへ行ってしまったのでしょう。
3幕だけを上演するならともかく全幕なのですから何らかの連続性が欲しいところ。
それはごく単純で小さなことでも全く構いません。
例えば今はもう上演されなくなった英国ロイヤルバレエのダウエル版「眠り」。
この版の連続性は必ずしも大役とは言えないカタラビュットで支えられます。
プロローグでカラボスに散々な目に合うカタラビュットが3幕では誇らしげに結婚式の采配を振るいます。
この物語の発端となったプロローグの招待客漏れから3幕の結婚式までという全幕がカタラビュットによって結び付けられ、不吉な発端が幸福な大団円を見出して終結するのです。
こういった連続性が皆無なので今回の版では1幕、2幕の積み重ねを全く生かすことができず、全幕であることの意義が感じ取れないまま終わってしまうのです。
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